業界紙「タクシー無線」に寄稿

業界紙「タクシー無線」に寄稿
(2007.No46 社団法人全国自動車無線連合会発行)
「デジタルの特性生かした地域貢献を創造」  

弊社は2004年8月に北陸管内では最初のデジタル化許可をいただき、翌9月よりデジタルGPS無線機を導入しています。当時メーカー様の第一号機だったので、実に真摯に情熱的に対応していただき、導入前から導入後もそして今でも、ちょっとした不具合や改善、こういうこともできないか等、実際の乗務員と配車オペレーターの生の声や要望を可能な限り組み込んでいただいています。また人口4万人、稼働台数29台という郡部の小さな会社の配車システムということで、県外から大勢の中小タクシー事業者様が来社視察にお見えになりました。もちろんその地域ごとにタクシー文化は違いますし、会社の規模によっても配車システムは違うはずです。今後導入しなければならない事業者様には、総予算もあるとは思いますが、その会社に合った配車システムの数限りない要望をどれだけ実現しようと熱意をもったメーカーを選ぶことこそが最も重要なことと思います。
まる3年経過し、特に新たな要望や不都合もありませんが、膨大な情報やプログラムがシステム内に蓄積されているものの、正直使いこなせていないというのが本音です。
ただ弊社のシステムは音声配車ではなく、データー転送されますので、すべてパソコン操作(専用キーボードと通常のキーボード・マウス)が必要となりました。パソコン操作が上手くできないと死活問題になります。また万が一の緊急時も考え、パソコンに詳しい人間も社内で確保しなければなりません。弊社も導入以前から比べると配車オペレーターが自然淘汰され、若返りがありました。現在アナログの音声配車をしている小規模事業所の経営者や運行管理者は、配車業務も同時に行っている事業所も多いと思いますので、そろそろパソコンを真剣に勉強しなければせっかくデジタル無線を導入しても、電話を取ることさえできなくなり、逆にサービスの低下や足手まといになってしまいます。
また最近では魚津市や教育委員会・小学校・警察等と連動した、新しい防犯ネットワークとしてタクシー会社も位置づけされるようになりました。富山県魚津市という地は海から山までが非常に近く特に最近よく熊が市街地近辺まで出没するようになりました。また昨今の不審者・変質者の増加。これらの情報は関係機関から弊社にすぐにメールかFAXで送信されてきます。配車オペレーターはそれらの情報をメッセージとして全車に転送し、緊急通報としてタクシー内に流されます。これらは普段の業務を中断することなく、ほぼリアルタイムで伝達できます。これもまたデジタルの有効活用だと思います。
今後はこれらデジタルの特性を生かした地域貢献や地域特有のタクシーサービスを創造していきたいと思っています。業界紙「タクシー無線」に寄稿

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